2017年04月18日
今ここにある幸せ

あるビジネスマンと漁師のお話です。
コスタリカの海辺の小さな村で、ひとりのアメリカ人ビジネスマンが桟橋に立っていると、沖から小舟で漁師が帰ってきた。
舟の中には、大きなキハダマグロが数匹、横たわっている。
あまりに見事なマグロに、思わず漁師に声をかけたそのアメリカ人は、釣り上げるのにどれくらい時間がかかったか尋ねた。
漁師は答えた。
「すぐ釣れましたさね」
アメリカ人は、どうしてもっと沖でねばって、たくさん釣ってこなかったのかと尋ねた。
漁師は、これだけあればしばらく家族を養っていけるからと答えた。
アメリカ人はさらに尋ねた。
「でも、残りの時間をきみはどうやって過ごすのだい?」
漁師は答えた。
「朝はゆっくり寝て、少し漁をしたら子どもたちと遊んで妻のマリアと昼寝する。
夜になったら村に繰り出して友だちとワインを飲み、ギターを弾くんでさ。
毎日、やることでいっぱいなんだよ、だんな」
アメリカ人は鼻で笑った。
「わたしはウォール街の企業で重役をしている。
ひとつ、いい知恵を貸してやろう。
まずは、もっと漁に時間を割きなさい。
で、稼いだ金で大きな船を買い、インターネット上にホームページを開設する。
スケーラブルな前進プランでことにあたれば、新しい船を何隻も買える資金はすぐ集まる。
最終目標は漁船団を持つことだ。
水揚げを仲買人に売る代わりに、きみが直接、加工業者に売って、最後には自分の缶詰工場を開く。
生産と加工、販売まで手掛けるといい。
こんな海辺のひなびた漁村にはおさらばして、まず首都のサンホセに引っ越し、そこからロサンゼルス、最終的にはニューヨークに出る。
ニューヨークでは第三者クライアントに業務を委託して、垂直市場で拡大し続けるきみの会社の経営の一部を任せるんだ」
漁師は尋ねた。
「でもだんな、そうなるのにどれぐらいかかるんです?」
アメリカ人は答えた。
「15年から20年だな」
「で、だんな、そのあとどうなりますかね?」
アメリカ人は笑って答えた。
「そこがこの話の一番いいところだ。
タイミングを見計らって新規株式の公開を発表し、会社の株を上場して大金持ちになる。
何百万ドルも稼げるぞ」
「何百万ドルもですかい、だんな? それで?」
アメリカ人は答えた。
「きみは引退して海辺のひなびた漁村に引っ越し、朝はゆっくり寝て、ちょっぴり漁を楽しみ、子どもたちと遊んで奥さんと昼寝をし、夜になると村に繰り出して、友だちとワインを飲んでギターを弾くんだよ」
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だんな!その暮らし、すでにやってますぜ!という笑い話ですが、目的を間違えるとこうなります。
かつひとです。
案外、幸せはすでに足元にあり、それに気づかないだけかもしれませんね。
何がどうなれば
お金がどんなくらいあれば
幸せか
それも人それぞれ違いますね。
十数年前に年取って老後は何してる?
と聞かれたことがあり
何も思い付かなかったので
たぶん近所の子供に太鼓でも教えてるんかなあ
もしくは鼓鐵が続いていれば御大で嫌な師匠として幅をきかせてるかも
なんて笑いながら言っていました。
その数年後にまさか太鼓講師の依頼がくるとは思ってもいなかったし、鼓鐵でもどちらかといえば教えるのが苦手な方でした。
人生どこでどうやら
僕をはじめて和太鼓講師にしたのはとんとこです。
そして今年、講師になって10年を迎えます。
自分がやりたい!と手をあげたものでなく、
頼まれごとを引き受けて10年になるということはそれだけ価値提供できているのかな。
ふと、その年月を思うと幸せ者だと気づきました。
Posted by
和太鼓集団鼓鐵
at
12:00
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